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印象派はこうして世界を征服した

今回は美術の本。

印象派はこうして世界を征服した印象派はこうして世界を征服した
(2009/07)
フィリップ フック

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わー綺麗なジャケット実はいつも借りている図書館はジャケットなしなので、ブログでAmazonリンクを貼るときにどんなジャケットなのか知るのを楽しみにしていたりする。モネとルノアールとマネですかね。文中にも出てきた作品だな。さすが印象派、実に色鮮やか。

印象派を取り上げた絵画史といえば絵画史だけど、絵や画家のことじゃなく、絵を見た人たち買った人たちといった「受け取る側」から見た絵画史。その視点が面白い。何しろ著者はオークション会社の二大巨頭、サザビーズとクリスティーズを渡り歩いて印象派絵画を主に取り扱ってきた人。印象派が当初は世間にまったく受け入れられず、ゴッホなど極貧の末に不幸な死に方をしたというのは有名な話。けどそのゴッホの「ひまわり」がとてつもない金額で当時の安田火災海上に落札されたのはもっと有名な話じゃないかね。バブルの象徴。見たけどな、東郷青児美術館で何年か前ついでに。

絵画は好きだが実は印象派にはあまり惹かれない。こないだ国立新美術館行ったときだってルノアールの展覧会もやっててそっちのが圧倒的に人気だったけど、特に興味も湧かず書画展だけ見たしね綺麗だけどね。なんか「それだけ」って感じがしちゃって。
けどこの本は絵画自体に興味なくても面白いと思うよ。いわば「絵がどうしてその値段になったのか」って話だから。なんでそんなに高いんだろうってことだね。特に印象派の場合、始まりが19世紀後半でまだ新しいし。100年ちょい。歴史的価値はそれほどでもないでしょう。
「新しいからこそ確かな記録があり、贋作の心配がない」というのに「なるほど!」と思った。フェルメールとか「フェルメール真筆の可能性が高いと専門家の鑑定結果が出た」というだけで話題になるもんな。てことは逆もあるわけで。投資対象としては、贋作なんてもっとも避けなくてはならない事態だろうしね。そう、アホみたいな価格につり上がっていったのは、やはり「投資」という視点が登場してからみたいね。絵をやりとりする関係も、コレクターと画商からオークション会社と金持ちまたは企業・団体となって、それだけでも絵をどう見てるんだろうってのは伺い知れるもんだね。

…なんか皮肉っぽいようなひがみっぽいような感じになってしまったが、前半は印象派が生まれた時代の欧米各国の反応及び受容史が国ごとに紹介してあって、それぞれの国のコレクターや画商達がどう考えて当時一般には大ブーイングを受けていた印象派絵画を購入したのかってあたりは、その美術眼や先見性や熱意なんかが感じられていいですよ。戦争に人も絵画も翻弄されたんだなとも実感する。白黒だけど頻繁に図版もあって楽しく読みやすい一冊でした
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