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あかく咲く声

買ったのはだいぶ前だがちょっぴり感想。

目下絶賛ハマり中な『夏目友人帳』だが、同じ緑川ゆきさんの作品で文庫化されているものが1つだけあったので買ってみた。『あかく咲く声』。文庫だと2巻完結です。

なんとも魅力的なタイトルだと思いました。それが第一印象。1巻の表紙は男の子ですが、主人公は女の子です。2巻の表紙はその子。でもキーパーソンは彼でしょうね。「辛島くん」といいます。なんと作中では下の名前も出てこない。あとがきで作者自身が明かしてて初めて気がついたけど一応設定としてはちゃんと下の名前もあったんだけど、書く機会がなかったらしい。
この作品の最大のポイントは彼の「声」。とても明るくて友達もいっぱいいるんだけど、何故か無口な彼。時々聞こえる笑い声などは、「なんだか変な声」と思われていたりする。けれど、主人公の女の子は遠くから聞こえた彼の声を「とても綺麗」だと思っていた。そうしてだんだん興味を惹かれていき、いつかその姿を追ってしまうように。そうして彼の秘密を知る。
辛島くんの声は特殊な響きを持っていて、それは人間にとって麻薬的に心地よい為、その声で命令されると誰もが無意識に従ってしまうというものだった。だから彼は人前では極力喋らないようにし、また声を出すときはわざと響きを変えて出すようにしていた。また彼は、その能力を知った警察に協力して、捜査に参加していたりした。

悪用しようと思えばいくらでもできる辛島くんの声。様々な犯罪者と接触する中で揺れ動くこともある。また主人公の女の子は辛島くんに好意を持っているわけで、辛島くんもだんだん彼女に惹かれていくわけだけど、彼女の好意があるいは自分の声がもたらしたものなのではと疑ってしまってなかなか通じ合えなかったりする。そんなもどかしいまでの心の機微が響くお話でした。
マンガなので全ページ当たり前にモノクロなんですが、時々すごく鮮やかに色が浮かび上がる場面がある。彼女の家に続く「赤い花」の咲く道。降りだした雪に辛島くんが「まるで桜みたいだ」と言った直後、周囲の人間に見えた降りしきる桜の花びら(辛島くんの声のせい)。見ているページは確かに白黒なのに、ぶわあっと色が広がる感覚が味わえて、自分も辛島くんの声の魔力にかかったような気持ちになれました。素敵な体験だった
初期作品ということで、全体に構成が荒削りな部分があるなーと思わないでもないですが、何か惹きつけられる魅力がある素敵な作品でした。
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